東京ゲートブリッジの景観設計



東京ゲートブリッジの景観設計に携わった埼玉大学の窪田陽一(くぼたよういち)先生の講演を聞きました。
スライドではたくさんの美しい写真(橋ばかりですが)を紹介されたのですが、著作権を勘案して、配布資料には掲載されませんでした。
先生の考えを尊重して、今回は、写真なしです。リンクだけにします。

東京ゲートブリッジは、①空域制限(羽田空港の離発着航空機)、②航路制限(大型船舶の航行)、③地盤条件(東京湾海底の超軟弱地盤)から、あの形になったとWeb Siteに書いてあるけれども、これらの条件だけでは、あの形にはならないそうです。ちなみに、恐竜に似ていると良く言われるが、設計時点では全く意識していなかったそうです。

もし景観検討が実施されなかったら、この形(港大橋、大阪)になったそうです。この橋は、ゲルバー・トラス構造(片持ち梁方式)と呼ばれるそうです。

トラスとは、「トラス (Truss) は、三角形を基本単位としてその集合体で構成する構造形式」(Wkkipedia)。ゲルバーは考案した人の名前。

東京湾の入り口(ゲート)で、新しいランドマークとなる、21世紀にふさわしい形態を付与するべきと考えて、基本方針を決めました。

基本方針は、
①世界に向かって発信する先進的デザイン
②構造システムの本質を素直に表現するデザイン
③50%合意で決定する(全員が合意する中庸のデザインにはしない)

③については、僕は声を大にして同意したい。
みんなが納得する案なんてのは、忌み嫌うべき平均点野郎に過ぎないと思います。

その結果があのデザインで、
・デッキトラス(下側で支える)とスルートラス(上側で支える)の組み合わせ。
デッキトラス部分は、車で通行した際、開放感がある。
・構造で造形して、表面的なお化粧はない。
・ボルトを使わないで全部溶接した。そのため、ごっつくなく、スベスベした滑らかな光沢がある表面となった。
・夜景照明の効果を妨げない色調の選択。光の変化(昼、夜、夜明け、黄昏)に呼応する色調。
・LEDの大量導入。

このように、景観にこだわり抜いた橋のようです。
まだ、ライトアップの実施時期は未定だそうですが、その時には是非見に行きたいと思っています。

それから、結構長い間、中央のトラスのない部分が施行されなかったようですが、これは、この部分を搬送中に変形が見つかって、補修に時間がかかったからだそうです。

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